論文
膵臓がんにおける扁平上皮成分に関する研究成果が、「Oncology Letters誌」に掲載されました。
膵臓がんにおける細胞の多様性を解明 ― 3次元培養とプロテオーム解析による新知見 ―
本研究では、膵臓がん細胞を平面培養(2D)と立体培養(3D)で比較し、細胞の性質の違いを詳細に解析しました。特に、プロテオーム研究チームとの共同研究により、タンパク質レベルでの網羅的な解析と免疫染色を組み合わせ、がん細胞の多様性や一部にみられる「扁平上皮様の性質」の出現を明らかにしました。
- 膵管腺癌(PDAC)における扁平上皮成分の発現を、2D培養と3D培養で比較解析した研究
- プロテオミクス解析と免疫細胞化学により、CK7・CK5/6・p63・p40などのマーカー発現を評価
- 上皮型PDAC細胞は腺癌特性(CK7+/CK20−)を維持しつつ、一部で扁平上皮様性質を獲得
- 扁平上皮マーカーは主に上皮型細胞株に出現し、間葉型細胞株ではほぼ認められない
- 3D培養では扁平上皮マーカーの発現量だけでなく、球体周辺部への局在など空間的分布が変化し、腫瘍微小環境の影響が示唆された