お知らせ

論文

膵臓がんの個細胞レベルでの研究がBMC Research Notes誌に掲載されました。

単一細胞レベルで明らかにした膵臓がん細胞の増殖多様性

このたび、当研究グループにおける膵臓がん研究の成果が、英文科学誌 BMC Research Notes に掲載されました。 膵臓がんは極めて悪性度の高いがんであり、その背景には、がん細胞一つひとつが異なる性質をもつ「多様性(ヘテロジェネイティ)」が存在すると考えられています。本研究では、この多様性をより詳細に理解するため、膵臓がん細胞を1個ずつ分離し、足場のない環境下で培養・追跡する単一細胞解析を行いました。

その結果、同じ膵臓がん細胞株であっても、①増殖しない細胞、②2個に分裂する細胞、③3個以上に増える非標準的な分裂挙動を示す細胞が存在することが明らかになりました。特に、間葉系の性質をもつ膵臓がん細胞では、足場非依存的に増殖できる細胞が多く認められました。

本研究は、膵臓がん細胞の悪性度や治療抵抗性を理解するうえで重要な基礎的知見を提供するものであり、将来的な治療標的の探索や個別化医療の基盤となることが期待されます。

Single-cell analysis of anchorage-independent growth ability in pancreatic ductal adenocarcinoma cell lines. BMC Research Notes2026年)

DOIhttps://doi.org/10.1186/s13104-026-07670-4