業績一覧

食道の扁平上皮がんのリンパ節転移について(総説)

Lymphknoten Metastasen bei Plattenepithelfrühkarzinomen des Ösophagus. Kaiyo Takubo, Hiroyasu Makuuchi, Miwako Arima, Junko Aida, Tomio Arai, Michael Vieth. Der Pathologe, March 2013, 34 (2):pp148-154.

消化管に発生する早期がんの日本における研究は、世界に誇ることができる高いレベルにあります。しかし、この点に関しては、ようやく欧米で認識されてきた段階と考えています。本論文は食道に発生する扁平上皮がんの深達度(どの程度の深さまでがんが達しているか)やその他の病理所見(顕微鏡で見たがん組織の様子、リンパ管侵襲など)とリンパ節転移の頻度(危険性)に関する日本語で発表された論文を集大成してドイツ語雑誌用にドイツ語で発表しました。日本の消化管の専門医には知られた事実です。しかし、ドイツを含めた欧米では未だ十分な理解が得ていません。本研究グループからのオリジナルなデータのみからなる論文ではありません。しかし、人命に直結する国内の優れた業績を紹介することは、医師である研究員の仕事の一つであると考えています。